トスコ倒産の真相

98年目となる老舗企業トスコが会社更生法を申請し倒産した。トスコの主要事業は麻紡績を中心とした繊維製品の製造、加工、販売業者製造販売業者。麻紡績業では国内最大手の地位を確立し、ピーク時の85年は年売上高約267億900万円をあげていた。倒産の原因は安価な輸入品の流入や原油価格高騰によるコスト増など経常赤字を計上したことによる。負債総額は2008年4月末時点で32億7390万円。しかし負債のかなりの部分を税金負債が占めており、実質的な債務は少なく8月には会社更生の手続きをはじめている。
伊藤忠グループがトスコに支援

平成16年11月に次世代型DPF開発に着手した。その後伊藤忠グループが同社に対して約20億円を出資して筆頭株主となりDPF開発事業を支援する。。 DPFとは、ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる粒子状物質を減少させフィルターで、トラックなどのマフラーに装着する。2003年以降、各地で排気ガス規制が実施され、DPFの装着が義務づけられたことからこの分野の事業が注目されていた。
トスコ倒産で個人投資家への被害

排気ガス浄化フィルターDPFの開発を発表後、株価は急騰。機関投資家のみならず個人投資家の注目株となった。新規事業に対する期待、伊藤忠が出資したという安心感が、特に個人投資家を実態以上に割高な株にひきつけた。しかし実情、DPFの世界マーケットは、イビデンと日本ガイシの大手に寡占されており市場の参入は難しかった。経常利益が3期連続で赤字を計上し業績悪化にともない、株価は下落。自己資本比率が30%ほどあり、まさかの倒産だった。DPF開発をきっかけにネットの掲示板等で煽られたこともあり、個人投資家にも影響や被害はおおきい。トスコの株価は乱高下し、利益を得たものもいるだろうが典型的なハイリスクでハイリターンの銘柄だったといえよう。

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